2015年7月3日金曜日

番外編; 実機の 背びれと腹びれ


飛行機の垂直尾翼の前方に追加する形の部分の翼面をドーサルフィン(dorsal fin)と言います。
例えば、セスナの垂直尾翼の更に前方に追加した三角形の翼面です。
対して、胴体の下側に追加したフィンをベントラルフィン(ventral fin)と言います。
魚で言えば、前者が背びれ、後者は腹びれでしょうか。アメリカや、ロシアの戦闘機の
胴体後方下部に付いている翼面はベントラルフィンと呼ばれています。まさしく腹びれですね。
ちょっと興味が湧いたのでネットで調べると・・・

https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ion=1&espv=2&ie=UTF-8#q=dorsal%20fin

https://www.google.co.jp/webhp?sourceid=chrome-instant&ion=1&espv=2&ie=UTF-8#q=ventral+fin

いすれも、機体の方向安定性を強くするための物ですが、
例えば、F-14トムキャットにはベントラルフィンが、胴体下部に左右に付いていて、
機体失速時の方向安定性確保と同時に、低速・大迎角飛行時には
この左右のフィンと、胴体の間に空気を貯めて(エアーダム効果)、
機体に頭下げのモーメントを強制的に作らせて失速防止に貢献しています。
超音速で飛ぶ戦闘機は、主翼が後退角なので、低速時の方向安定性が悪く、
私の記憶では、ちょい昔の海外ニュースでF-14トムキャットが空母に着艦直前に、
片側エンジンが不具合で停止して機体がスピンと同時に左翼失速に陥り、
悲劇的な事に海に落下して、パイロットが亡くなったという事故が有りました。(パイロットは女性)。
戦闘機は低速時胴体上側の垂直尾翼の効きが極端に悪いらしい。ベントラルフィンが装備されていたのに、スピンを防ぎきれなかった。

ヘリコプターのベル47-G2は、テールブーム後方下部にフィンがあり、
ベントラルフィンと呼ばれていますが、これは着陸時にテールを地面に接触して、
テールが破損する事故を防ぐ目的で付けられた物です。

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